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2010/09/14

絵心(えごころ)

多趣味だった父は帰宅後は必ずと言ってよい程自室にこもり「絵」を描いたり「書道」を楽しんでいた。小生が小学校5年生の時のこと。夏休みが終わりいざ登校という朝、図工の宿題を忘れていることに気付いた。包装紙のデザインがテーマだったが父に相談する(相談というよりもSOSの発信)と10分ほどで画用紙に水彩絵の具でさらさらと描いてくれた。その盗作?が市の美術展覧会で入賞したときから小生の「絵心」が芽生えたのではと今もって信じているのであるが、、。陶器・磁器を問わず「器」に対する興味に負けず劣らず「絵画観賞」も小生の趣味の一つである。
家のあちらこちらに飾っている絵画は多種多様である。新船艤装の際お祝いに頂いた風景画の油絵、父の描いた日本画、船長時代船内に飾っていた赤富士、等々油絵・水彩画・版画・リトグラフ・陶板などを所狭しと飾って悦に入っている。
中でも自慢はカシニョールの「ワイングラス」、居間の壁面にどっかりと緑と赤のコントラストも鮮やかに存在感を示している。お馴染みのモデルの憂いを秘めた表情が何ともいえずよい。
ピカソの作品もお気に入りである。「庭で眠る裸婦」のリトグラフは何時見てもパワーを感じる作品であるし、玄関正面のピカソの陶板は今では希少価値があるらしいが、力強さはぴか一である。
音楽も絵画も「観て聴いて」何かを感じればそれだけでよい!というのが小生の持論であるがついついコレクターもどきになるのは小生が如何に凡人かの証明でもある。
現役を引退した暁には「美術館巡り」を是非実行したいと思っている。